最新 地学事典 「コーストレーンジズ」の解説
コーストレーンジズ
Coast Ranges
カナダ・アラスカ国境からカリフォルニア半島にかけて北米大陸の西縁に連なる山脈。Vancouver以北のカナディアンコーストレーンジズと南のカリフォルニアンコーストレーンジズに二分され,さらに後者は北コーストレーンジズ(Klamath山地まで),中央コーストレーンジズ(Santa Mariaまで),南コーストレーンジズまたはTransverse山脈(南カリフォルニア)に細分される。カナディアンコーストレーンジズにはカスケード~シエラネバダ山脈へのびる超苦鉄質岩の貫入があり,長大なかんらん岩帯を形成。蛇紋岩化したダナイト・レールゾライト・輝岩・角閃石岩からなり,クロム鉄鉱床・水銀鉱床を伴う。カリフォルニアンコーストレーンジズでは,厚いフランシスカン層群を堆積し,多少遅れてらん閃石片岩相の広域変成作用を受けた。ここには花崗岩の貫入はないが,ほば完全に蛇紋岩化したダナイト・輝石かんらん岩の貫入があり,EurekaからSanta Barbaraにかけて延長950kmの蛇紋岩体を形成。中央~南コーストレーンジズでは白亜紀末~第三紀初にコルディレラ山系全域に起こった断層運動を主とするララミー変動を強く受け,有名なサンアンドレアス断層はじめ多くの断層を生じ,南コーストレーンジズの東北半部をつくる花崗岩・変成岩のSalina地帯はシエラネバダ山脈の延長が200km以上も北西に移動したものと考えられる。この時期には中央~南コーストレーンジズには地溝状凹地に厚い第三系が堆積。
執筆者:端山 好和
参照項目:コーストレーンジズ・バソリス
参照項目:南東アラスカ超塩基性岩帯
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

