シナイ写本

デジタル大辞泉プラス 「シナイ写本」の解説

シナイ写本

《Codex Sinaiticus》4世紀頃に成立したギリシア語聖書の写本。エジプト・シナイ半島の聖カタリナ修道院で19世紀に発見された。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のシナイ写本の言及

【カタリナ修道院】より

…例えばビザンティン帝国8世紀のイコノクラスムが及ばなかったため,イコノクラスム期以前のイコンが残っており,美術史上貴重な資料とされる。また1844年にこの修道院でティッシェンドルフK.von Tischendorfによって発見された聖書の写本《シナイ写本》はその後の聖書の校訂に大きな寄与をなした。【森安 達也】。…

【聖書】より

…そのうち〈チェスター・ビーティ・パピリ〉と〈ボードマー・パピリ〉は相当の分量があり,ことに前者はパウロなどの手紙10通の写本(200ころ)を含んでいる。近年の学問的校訂本のウェストコット=ホート版(1881),ネストレ版(1898,第24版1960以降はアーラントの校訂)などの底本として用いられているのは〈大文字写本〉と呼ばれ,アレクサンドリア本文型に属する4世紀の〈シナイ写本〉および〈バチカン写本〉が最も重視されている。〈小文字写本〉は9世紀以降のものである。…

※「シナイ写本」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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