ジュスティーヌあるいは美徳の不幸(読み)ジュスティーヌあるいはびとくのふこう(その他表記)Justine, ou les Malheurs de la vertu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ジュスティーヌあるいは美徳の不幸
ジュスティーヌあるいはびとくのふこう
Justine, ou les Malheurs de la vertu

フランスの作家サド侯爵の小説。バスチーユ牢内で書かれ,1791年刊。純情な妹ジュスティーヌがあらん限りの不幸にあい,淫蕩な姉ジュリエットが栄華をきわめるという,モラルを逆転させた一種教養小説

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世界大百科事典(旧版)内のジュスティーヌあるいは美徳の不幸の言及

【サド】より

…遺言状には,〈自分の名を永遠に世人の記憶から抹殺せよ〉とあった。作品には,2人の姉妹の運命を対照的に描いた一種の逆転された教養小説ともいうべき《ジュスティーヌあるいは美徳の不幸》(1791)と《ジュリエット物語あるいは悪徳の栄え》(1797)のほか,同じテーマの《新ジュスティーヌ》(1797),書簡体小説《アリーヌとバルクール》(1795),しんらつな対話体の《閨房哲学》(1795),短編集《恋の罪》(1800)などがある。また20世紀になって初めて発見された,性倒錯の総目録ともいうべき《ソドム百二十日》(1904。…

※「ジュスティーヌあるいは美徳の不幸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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