ソコグツ(読み)そこぐつ(その他表記)black batfish

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ソコグツ」の意味・わかりやすい解説

ソコグツ
そこぐつ / 底靴
black batfish
[学] Dibranchus japonicus

硬骨魚綱アンコウ目アカグツ科に属する海水魚。岩手県、和歌山県、三宅島、沖縄舟状海盆(しゅうじょうかいぼん)、台湾、オーストラリア東岸、南アフリカ共和国ケープ・タウン沖に分布する。頭部は大きく馬蹄形で、全身が黒いアカグツ類。体は全面に多数の単尖頭の小棘(きょく)が密に生え、体の縁辺の棘(とげ)は大きい。尾柄(びへい)に3列の大きな棘が並ぶ。ルアーは三つ葉状で、吻(ふん)の下面の深い三角形状の凹みの中にある。腹面の皮膚は柔らかく、微小棘で覆われる。体長18センチメートルぐらいになる。水深620~1500メートルの海底にすむ。底引網で漁獲されるが、非常に珍しい。ユメソコグツ、トゲユメソコグツなどは別属の種である。

[尼岡邦夫]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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