タイフーン級潜水艦(読み)タイフーンきゅうせんすいかん(その他表記)Typhoon class ballistic missile nuclear submarines

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タイフーン級潜水艦」の意味・わかりやすい解説

タイフーン級潜水艦
タイフーンきゅうせんすいかん
Typhoon class ballistic missile nuclear submarines

旧ソ連海軍が建造した世界最大の弾道ミサイル原子力潜水艦。 1982年に配備を開始し,92年の時点では6隻が就役。全長 171.5m,全幅 22.8mという巨大な艦体の艦首部に 100ktマーブ MIRV化弾頭6~9発を装着した射程 8300kmの SS-N-20ミサイル 20基を搭載,司令塔から後部は原子力機関のスペースにあてられている。艦体は複殻式となっており,魚雷攻撃に対し残存性がはかられているほか,艦体全体にソナー波を吸収する吸音材が張られている。また北極海の厚さ 3mの氷を割って浮上し,ミサイルを発射することもできる。艦内には長期航海に備え,サウナ,プールまである。主要目は,水中排水量2万 6500t,全長 171.5m,水中速力 27kn,SS-N-20ミサイル発射管 20,SS-N-15対潜核魚雷,SS-N-16対潜核魚雷,533mm魚雷発射管2,650mm魚雷発射管4。

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