残存性(読み)ざんそんせい(その他表記)survivability

翻訳|survivability

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「残存性」の意味・わかりやすい解説

残存性
ざんそんせい
survivability

核戦略用語で,敵の第一撃に対して,味方の戦略核兵力 (戦略爆撃機,ICBMSLBM ) がどれだけ生残れるか,その度合い,耐撃性をいう。 SLBM搭載原子力潜水艦が最も残存性が高いとされている。 ICBMの地下サイロの場合は,主としてサイロの耐撃性,攻撃ミサイルの精度弾頭の爆発力によって決る。核サイロの耐撃性は psi (1cm2あたり 70.3gの圧力) ではかられるが,一例として耐圧 750psiのサイロに,1Mt弾頭1個が,CEP (半数必中界) 300mの精度で弾着した場合の残存率は約 30%程度と推定される。戦略爆撃機の場合には,警戒待機時間と警報の余裕によって決る。残存性は第二撃能力の基礎であり,抑止力の基本的要素である。

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