精選版 日本国語大辞典 「北極海」の意味・読み・例文・類語
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北アメリカ大陸とユーラシア大陸の間の海洋で、地形学的には地中海の一つである。北氷洋ともいう。面積は約1400万平方キロメートル、体積は約1700万立方キロメートル、平均深度は約1200メートルである。
[半澤正男・高野健三]
太平洋とはベーリング海峡によってくぎられている。大西洋とはフュリー・ヘクラ海峡、デービス海峡、およびグリーンランドからスバールバル諸島(スピッツベルゲン諸島)、ベアー島、ノルウェーのノールカップ(北岬)を結ぶ線によって分けられている。冬季はほぼ全域が厚さ2~3メートルの氷に覆われるが、夏季には開水路ができる。
[半澤正男・高野健三]
ほぼ北極点近くを通り、グリーンランド北沖からラプテフ海沖に至る2条の海嶺(かいれい)がある。北極中央海嶺(ガッケル海嶺ともいう)と、ロモノソフ海嶺(深さ1400メートル)である。両海嶺とほぼ平行に、エルズミア島北沖から東シベリア海北部に至るアルファ海嶺、メンデレーエフ海嶺がある。これらの海嶺で分けられて、カナダ北沖にはほぼ三角形の広大なカナダ海盆(最大深度4000メートル)が存在し、スピッツベルゲン、ゼムリャ・フランツァ・イオシファ、セーベルナヤ・ゼムリャを結ぶ線の北沖にはナンセン海盆が存在する。北シベリア北岸沖には幅800キロメートルに達する広大な大陸棚が存在する。
[半澤正男・高野健三]
表面の海流の流速は弱く、毎秒10センチメートルかそれ以下である。おもな表面海流は、北極海中央部をラプテフ海、東シベリア海から北極を通って横断し、グリーンランド北沖に達する北極海流(北極横断皮流ともいう)で、西フラム海峡から東グリーンランド海流となって大西洋に流出する。表面から200メートルまでは表層水または北極水とよばれる水塊で、密度成層が顕著である。この下層300~500メートルには中層水があり、水温は最大値で0.5℃である。塩分はほぼ一様に約34.95psuである。スピッツベルゲン西部からは、0.5~1.5℃と比較的暖かで塩分の高い大西洋水が流入し、北極海を反時計回りに循環している。この下層には低温の底層水がある。大西洋水と底層水の二つの水塊が北極海海水体積の90%を占めている。
[半澤正男・高野健三]
北極海に浮かぶ海氷の量は年によって変わるが、100万立方キロメートルを単位として、冬に0.05、夏に0.02くらいである。その面積は、100万平方キロメートルを単位として、冬に15、夏に8.4くらいである。したがって平均の厚さは、冬で3.3メートル、夏で2.4メートルとなる。東グリーンランド海流、カナダ海流はともに氷山、海氷を伴って南下する。氷山はおもにグリーンランドの氷床から流れ出し、南限はニューファンドランド付近まで達する。北極海の氷山は、上面がでこぼこしているのが多いが、上面が平坦な卓山氷山もあり、氷島とよばれる。氷島には、アメリカやソ連が漂流観測基地として使っていたものもある。北極海の氷は、地球気候との関連からの研究が20世紀の中ごろから盛んとなり、いくつもの国際共同研究が行われている。
[半澤正男・高野健三]
『田沢裕監修『図説大百科世界の地理3 カナダ・北極』(1998・朝倉書店)』▽『フリッチョフ・ナンセン著、太田昌秀訳『フラム号北極海横断記』(1998・ニュートンプレス)』
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…海流も南極大陸をめぐって流れる東向きの周南極海流がある。 なお太平洋,大西洋をそれぞれ南北に分け,それにインド洋,南極海,北極海を加えて俗に〈七つの海〉(全地球上の海の意)と呼ぶことがある。 付属海は,その付属する大洋の海流の影響をうけ,独自の海流はもっていない。…
※「北極海」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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