チミジル酸(読み)チミジルサン

化学辞典 第2版 「チミジル酸」の解説

チミジル酸
チミジルサン
thymidylic acid

thymidine 5′-phosphate.C10H15N2O8P(322.21).略号dTMP.デオキシチミジル酸ともいう.DNAを構成するデオキシリボヌクレオチドの一種.チミジン5′-リン酸(5′-dTMP)とチミジン3′-リン酸(3′-dTMP)の二つの異性体が存在するが,通常,前者をさす.DNAをヘビ毒ホスホジエステラーゼで分解すると得られる.また,3′-アセチルチミジンのリン酸化,脱アセチル化により合成される.-4.4°(水).pK1 6.36,pK2 10.0.λmax 267 nm(ε 10.2×103,pH 2).水に易溶.5′-dTMPから誘導されるチミジン三リン酸(5′-dTTP)は,DNAの生合成の基質となる.3′-dTMPは,DNAの脾臓ホスホジエステラーゼによる分解か,5′-トリチルチミジンのリン酸化,脱保護で得られる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「チミジル酸」の解説

チミジル酸

 C10H15N2O8P (mw322.21).

 デオキシチミジル酸ともいうデオキシリボヌクレオチドの一つ.DNAの構成塩基の一つ.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

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