普及版 字通 「トウ・ふむ・とぶ」の読み・字形・画数・意味
10画
[字訓] ふむ・とぶ
[説文解字]
[字形] 会意
曰(えつ)+(羽)。(習)の倒形とみてよい。はもとと曰とに従い、曰は祝を収める器。その上を羽で何度もすって、その呪能を刺激する意である。はそれを倒覆する形で、(ふ)みけがし、その祝を妨げることをいう。〔説文〕四上に「飛ぶことんなる皃なり」とあり、上部を(冒)の省文と解し、「を犯して飛ぶ。是れんなるなり」とするが、その義に用いた例をみない。搨・・(とう)は、すべておさえふみつける行為をいう。と同じく、祝に対する呪的な行為をいう字である。
[訓義]
1. ふむ、けがす。
2. とぶかたち。
[古辞書の訓]
〔字鏡集〕 トブ・タカクトブ・ソフ
[声系]
〔説文〕に声として・など四字を収める。搨は後起の字。みな強くおさえ、しきりにふむ意がある。
[語系]
・・thapは同声。dapも声義が近い。二下は「踐(ふ)むなり」、十二上は「樓上のなり」と訓するが、鞠(とうきく)はけまり、(とうじよう)は草のしげり乱れるさま。また沓・踏thapと同声。沓は祝の器に水をかけてこれをけがし、祝を妨げる意。と方法は異なるが、相似た行為をいう。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報