最新 地学事典 「トリトム石」の解説
トリトムせき
トリトム石
tritomite-(Ce)
化学組成Ce5(SiO4, BO4)3(OH, O)のホウ酸珪酸塩鉱物。六方晶系(加熱再結晶化),空間群未定,格子定数a0.935nm, c0.688,単位格子中2分子含む。柱状結晶。樹脂から油脂光沢。劈開{100},{010},{001}に完全。硬度5.5~6。比重3.72~3.81。暗赤褐色,琥珀色,黒色,条痕黄灰色。等方性(メタミクト状態),屈折率n 1.685〜1.763。燐灰石上族の中のブリト石族の一種。霞石閃緑岩ペグマタイトにメタミクト状態で産し,メラノセライトとは,Bに富む燐灰石超族鉱物として共通し,相互の関連が指摘されている。鉱物名は柱状結晶の断面が三角形であるため,ギリシア語のtri(3倍)とtomos(切れ目)にちなむ。Yに富むイットリウムトリトム石は,かつてスペンサイトと呼ばれていた。
執筆者:宮脇 律郎
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

