精選版 日本国語大辞典 「劈開」の意味・読み・例文・類語
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固体結晶質物質において、その原子配列と直接関係するとして説明される、特定方向に沿って割れやすい性質。これを記載するには、その方向については、結晶面と同様にミラー指数を用いた表現形式で示し、発達の度合いについては、完全、明瞭(めいりょう)、良好、不完全などの用語を用いる。また、存在しない場合は単に「無」として示す。
なお、一般の教科書では、方向の表現形式をまず方向の数で与え、その結晶学的方位を与える。したがって、たとえば岩塩の場合、通常の記述によれば「{001}(あるいは{100},{010})に完全」とのみ示されている。これは上の三つの方位が等軸晶系では同価であるため一つでよいが、実際は三方向であるので、一般的感覚からするとわかりにくい。そこで、本事典の鉱石・鉱物の解説では、混乱を防ぐため「三方向に完全」というように示している。
ごく少数の例を除き、劈開面は結晶面としてもよく出現する。また六方晶系(または三方晶系)の鉱物では、6回(または3回)対称軸に平行な劈開面は原則として発達しないが、もし発達していれば、それは比較的単純な組成のものであるという経験則もある。劈開は、それが発達している結晶質物質については一つの固定的属性であるが、これに似た性質の裂開(れっかい)は、特定の産地や産状(人工物であれば製造方法)のものに限って出現する一見劈開様の外観をもった割れ方のことである。劈開には、石墨(せきぼく)や雲母(うんも)のように、つねに外観上に現れているものと、トパーズやダイヤモンドなどのように、見ただけでは存在の明らかでない場合とがあり、一般に前者は低硬度の物質、後者は高硬度の物質にみられる。
[加藤 昭]
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