日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナゲキバト」の意味・わかりやすい解説
ナゲキバト
なげきばと / 嘆鳩
mourning dove
[学] Zenaida macroura
鳥綱ハト目ハト科の鳥。カナダ南部からアメリカ、メキシコ北部にかけて、また大アンティル諸島に広く分布し、数も多い。冬はパナマまで南下するものがある。全長約26センチメートルのうち半分は長い尾が占める。全身灰褐色で、翼上面は黒っぽく、雨覆(あまおおい)には黒い斑(はん)がある。4音からなる寂しげな声で鳴くので、この名がある。とくに第4音はか細く、すこし距離を置くと聞こえない。樹上に巣をつくり、2卵を産む。抱卵日数は14~15日。育雛(いくすう)期間は13~15日。小群をつくって、地上で草の種などを探して食べる。飼養もたやすい。
[竹下信雄]