地上(読み)ちじょう

精選版 日本国語大辞典 「地上」の意味・読み・例文・類語

ち‐じょう ‥ジャウ【地上】

〘名〙
① (古くは「ちしょう」) 土地の上。地面地表。また、この世。現世
菅家文草(900頃)二・南園試小楽「小児相勧分頭舞、取楽当地上仙
※わかれ道(1896)〈樋口一葉〉下「地上(チジョウ)に長き影法師」 〔易経‐比卦〕

じ‐じょう ヂジャウ【地上】

〘名〙
仏語初地(しょじ)以上の位。菩薩修行段階である五十二位のうちの、初地以上の位にあること。また、その人。
妻鏡(1300頃か)「俗形也と云へども、地上の菩薩深位の大士也」
浄瑠璃で、上音で語る地。三味線では、ふつう三の糸を用いる。
※浄瑠璃・義経千本桜(1747)一「地上頼むぞやいの、とせき上てわっと計りに、泣けるが」

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デジタル大辞泉 「地上」の意味・読み・例文・類語

ち‐じょう〔‐ジヤウ〕【地上】

《古くは「ちしょう」》
地面の上。「地上8階建て」⇔地下
この世。「地上楽園
[補説]書名別項。→地上
[類語](1地面地べた地表地肌陸上大地/(2この世うつし世現世人界下界娑婆此岸苦界肉界人間界世界

ちじょう【地上】[書名]

島田清次郎の自伝的長編小説。大正8年(1919)、第1部「地に潜むもの」を刊行。以降、第2部「地にそむくもの」、第3部「静かなる暴風」、第4部「燃ゆる大地」を順次刊行。また続編に「改元」がある。昭和32年(1957)新藤兼人脚色、吉村公三郎監督により映画化

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普及版 字通 「地上」の読み・字形・画数・意味

【地上】ちじよう(じやう)

大地の上。唐・李白〔静夜思〕詩 牀光を看る 疑ふらくは是れ地上の霜かと

字通「地」の項目を見る

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デジタル大辞泉プラス 「地上」の解説

地上〔映画〕

1957年公開の日本映画。監督:吉村公三郎、原作:島田清次郎、脚色:新藤兼人、撮影:中川芳久。出演:川口浩、田中絹代、野添ひとみ、香川京子、佐分利信、三宅邦子、川崎敬三ほか。第12回毎日映画コンクール女優助演賞(田中絹代)受賞。

地上〔雑誌〕

一般社団法人家の光協会が発行する業界・技術専門誌。おもに農業従事者向けの情報を紹介。1947年創刊。月刊。

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