大アンティル諸島(読み)だいあんてぃるしょとう(英語表記)Greater Antilles

日本大百科全書(ニッポニカ) 「大アンティル諸島」の意味・わかりやすい解説

大アンティル諸島
だいあんてぃるしょとう
Greater Antilles

西インド諸島西部および中部を占める諸島。メキシコ湾湾口から東方へ約2000キロメートルにわたって連なり、小アンティル諸島に続く。キューバ島、イスパニョーラ島ジャマイカ島、プエルト・リコ島とその付属島からなる。地質的にはキューバ島の大部分石灰岩台地からなり、他の島にはグアテマラから続く高峻(こうしゅん)な山脈東西に連なり、火山島の小島の多い小アンティル諸島とは対照的である。1492年のコロンブスの新大陸発見以後、スペインのラテンアメリカ征服の根拠地となり、17世紀からはイギリス、フランス、19世紀にはアメリカが進出して、黒人奴隷を使ったプランテーションを開拓した。そのため住民は黒人が多く、言語、文化、宗教もきわめて多様な社会を形成し、先住民のインディオはほとんどみられない。主要産物はモノカルチュアを基礎とする輸出用農産物で、サトウキビ、コーヒー、タバコ、バナナが中心となっている。

[栗原尚子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大アンティル諸島」の意味・わかりやすい解説

大アンティル諸島
だいアンティルしょとう
Greater Antilles

西インド諸島の西部を構成する島群。西からキューバ,ジャマイカ,ヒスパニオラ (ハイチドミニカ共和国) ,プエルトリコの四大島とそれらの付属小島から成る。東の小アンティル諸島には非独立地域が残るのに対し,大アンティル諸島では,プエルトリコ島以外は共和国として独立。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

マイナ保険証

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...

マイナ保険証の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android