ハルツブルグ岩(読み)ハルツブルグがん(その他表記)harzburgite

岩石学辞典 「ハルツブルグ岩」の解説

ハルツブルグ岩

サクソナイト(saxonite)と同義.ローゼンブッシュが斜方輝石橄欖(かんらん)岩に提案した名称で,サクソナイトと区別してハイパーシン橄欖岩,エンスタタイト橄欖岩などに用いた[Rosenbusch : 1887].ハルツブルグ岩は橄欖石と斜方輝石を含み,単斜輝石を少量含むかまたは全く含まない橄欖岩で,しばしば橄欖石が蛇紋石に,ハイパーシンがバスタイト(bastite)に変質することが多い.国際地学連合火成岩分類委員会による一般的な火成岩分類では,橄欖石─斜方輝石─単斜輝石三角図で,橄欖石量が40~90%の間で,単斜輝石量が5%以下のものをいう[Geotimes : 1972].ドイツ,ハルツブルク(Harzburg)に因む.

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android