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橄欖岩 かんらんがんperidotite

翻訳|peridotite

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

橄欖岩
かんらんがん
peridotite

超塩基性岩の一種。主として橄欖石および輝石より成る。一般に完晶質粗粒。含有する輝石によって頑火輝石の場合はハルツバージャイト harzburgite透輝石の場合はウェーライト wehrlite,頑火輝石と透輝石の場合はレルゾライト lherzoliteの3つに分けられ,また輝石以外の随伴鉱物の種類によって角閃石橄欖岩,斜長石橄欖岩,スピネル橄欖岩などに分けられる。マントルを構成する主要な岩石と考えられる。

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岩石学辞典の解説

橄欖岩

この名称はコルディエルが橄欖石に富む玄武岩に用いた[Cordier : 1842-48, 1868].ローゼンブッシュは橄欖石を主成分とする粗粒の岩石と定義し,他のマフィック鉱物が含まれたり含まれないものとした[Rosenbusch : 1877].橄欖岩は中粒~粗粒の橄欖石に富み長石を含まない顕晶質の岩石で,橄欖石を多く含む全体の90%以下である.マフィック鉱物は斜方輝石,単斜輝石である.スピネル類(spinelloid)が普通に副成分として含まれる.国際地学連合火成岩分類委員会による一般的な火成岩分類では,橄欖石─斜方輝石─単斜輝石三角図および橄欖石─輝石─角閃石三角図のいずれの図でも,橄欖石量が40%以上含まれる岩石を橄欖岩としている[Geotimes : 1972].peridotはフランス語で橄欖石の意味で,主に宝石用の透明緑色の良質な橄欖石に用いられる.なお橄欖は中国原産の常緑樹で,地中海原産のオリーブとは異なる木である.

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大辞林 第三版の解説

かんらんがん【橄欖岩】

超塩基性の深成岩。主な構成鉱物は橄欖石と輝石。一般に完晶質で粗粒。マントル物質に最も近い岩石の一つと考えられている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

橄欖岩
かんらんがん
peridotite

おもに橄欖石と斜方輝石、単斜輝石からなり、スピネル、角閃(かくせん)石、ざくろ石などを伴うことのある完晶質深成岩。ペリドタイトともいう。二酸化ケイ素SiO2(シリカ、ケイ酸)の含有量による分類では超塩基性岩であり、苦鉄質鉱物の含有量による分類では超苦鉄質岩である。橄欖石、斜方輝石、単斜輝石の3種類の鉱物の含まれる割合により分類され、ダナイトdunite(ダン橄欖岩、橄欖石90%以上)、ハルツバージャイトharzburgite(おもに橄欖石と斜方輝石からなる)、レールゾライトlherzolite(橄欖石40%以上、単斜輝石と斜方輝石両方を伴う)、ウェールライトwehrlite(おもに橄欖石と単斜輝石からなる)、斜方輝石岩orthopyroxenite(斜方輝石90%以上)、単斜輝石岩clinopyroxenite(単斜輝石90%以上)などがある。橄欖岩は層状苦鉄質迸入(へいにゅう)岩体下部に早期に晶出した層状分化岩体として産出したり、世界各地の造山帯の中にアルプス型橄欖岩として産出する。また、橄欖岩は玄武岩という火山岩中に捕獲岩として含まれることがあり、これは玄武岩質マグマが地下深くから上昇してくるときに取り込まれたマントル物質だと考えられている。このことは、深さ約400キロメートルまでのマントル上部は橄欖岩から構成されていることを示している。橄欖岩は変質して蛇紋岩となって産出することが多い。西南日本の黒瀬川構造帯に多く分布する蛇紋岩は、橄欖岩起源のものとされている。[村田明広]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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