バンツー語系諸族(読み)バンツーごけいしょぞく(その他表記)Bantu peoples

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バンツー語系諸族」の意味・わかりやすい解説

バンツー語系諸族
バンツーごけいしょぞく
Bantu peoples

アフリカ大陸南部および中央部全域とその周辺に広く分布し,ニジェール=コンゴ語派に属するバンツー諸語の 200以上の言語を用いる諸民族の総称。この分類はあくまでも言語学的なものであり,形質,社会,文化,宗教的にはきわめて多様である。バンツー語系諸族の共通起源は,言語学的見地から,カメルーンナイジェリアの国境周辺とみられ,紀元前後から東へ移動をはじめ,おそらく5~10世紀にリフトバレーの北側からビクトリア湖地方に入り,そこから各地へ拡散し混血したと一般に考えられている。地理的要因に歴史的要素を加味して,東,南,および西バンツーの各派に大別し,それぞれを何群かに分ける。また東アフリカの湖間バンツーなどの小区分を立てる場合もある。南および東バンツー,とりわけ湖間バンツーに比して,西バンツーの研究は必ずしも十分ではない。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android