ヒアリン膜症(読み)ヒアリンまくしょう(その他表記)hyaline membrane disease

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヒアリン膜症」の意味・わかりやすい解説

ヒアリン膜症
ヒアリンまくしょう
hyaline membrane disease

肺硝子様膜症。肺胞壁および肺胞管の内面に硝子様膜 (ヒアリン膜) が形成される状態。新生児死亡の大きな原因で,未熟児や帝王切開児に多くみられる。症状は多呼吸,陥没呼吸,呼気性呻吟,チアノーゼ。出生時に羊水によって気管がふさがれて起るとされていたが,その後の研究により,硝子様膜の主成分は血漿由来で,特に線維素が主体であることが証明された。すなわち,硝子様膜は肺浮腫から2次的に漏出した血漿によることが確実となったので,第9回世界小児科学会 (1959) において,新生児特発性呼吸障害症 idiopathic respiratory distress syndrome (IRDS)と呼ぶほうがよいとの見解に達し,ヒアリン膜症という病名は次第に用いられなくなってきた。

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