化学辞典 第2版 「ブロー成形」の解説
ブロー成形
ブローセイケイ
blow molding
中空成形,吹込み成形ともいう.熱可塑性材料を融解し,金型中にチューブ状(パリソン)に吹き込み(押出し),溶融パリソンを金型中で下部をはさんで融着させ,風船状にしたパリソンの内部に空気などを吹き込んで金型の形に成形する方法.古くは,ガラス瓶の成形に使用されていた方法で,セルロイドの人形などのがん具にも適用されていた.パリソンの成形方法によって,押出ブロー,射出ブロー,延伸ブロー,多層ブロー,多次元ブローなどがある.押出ブロー成形では,自動車のガソリンタンク,ドラム缶などの生産に,射出ブロー成形では,小型のボトル(飲料水などのPETボトル)などの生産に適用され,延伸ブロー成形では,食品などの容器に,多層ブロー成形ではガス,液体などの透過特性を制御した食品容器(マヨネーズなどのチューブ)などの製造に利用されている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報