ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プロテイノイド」の意味・わかりやすい解説 プロテイノイドproteinoid プロテノイドとも記す。語義は蛋白質類似体の意味で,化学進化の研究で,原始蛋白質として S.フォックスと原田馨が得た (1958) 物質。グルタミン酸とアスパラギン酸を中心成分として加熱縮重させると酸性プロテイノイド,リジンなどの塩基性アミノ酸の多い混合物からは塩基性プロテイノイドが生じる。また酸性プロテイノイドを希薄な塩溶液中で加熱溶解したのち急冷したり,プロテイノイド飽和溶液を冷却すると,小液滴状の構造が生じる。これはプロテイノイド・ミクロスフェアあるいは単にミクロスフェアと呼ばれ,フォックスらによって,生命の起原におけるその位置づけが論じられている。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by