改訂新版 世界大百科事典 「ポメラニアン種」の意味・わかりやすい解説
ポメラニアン[種]
Pomeranian
原産地がドイツの愛玩犬。名称は原産地ポメラニア(ポンメルン)地方に由来する。口吻(こうふん)は短くとがり,耳は小さい三角形で立つ。祖先はアイスランドやラップランドのそり犬で,北方系スピッツ族の原形を最もよく伝えている。現在の姿に小型化されたのは,19世紀末から20世紀初めである。特徴は全身をおおう豊富な長い美しい被毛で,とくに頸まわり,前胸部がりっぱである。小型だが気丈で,胸を張り,尾を扇のように背負い,動作は機敏そのものである。毛色は金茶が最も多いが,黒,チョコレート,オレンジ,クリーム,白,オレンジ・セーブル(赤褐色と白),ウルフ・セーブルなどがある。体重は約1.4~3.2kgの超小型種。
執筆者:一木 彦三
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報