精選版 日本国語大辞典 「一木」の意味・読み・例文・類語 いち‐ぼく【一木】 〘 名詞 〙 一本の木。[初出の実例]「春にをくれたる一木の花をみて、よそに散る心ちもなく」(出典:御伽草子・秋の夜の長物語(南北朝))[その他の文献]〔淮南子‐斉俗訓〕 ひと‐き【一木・一樹】 〘 名詞 〙 一本の木。また、一本だけ立っている木。[初出の実例]「すろの木おひて侍とききて〈略〉ひときこひにつかはしたれば」(出典:後撰和歌集(951‐953頃)雑三・一二二九・詞書) いちき【一木】 姓氏の一つ。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本歴史地名大系 「一木」の解説 一木ひとつき 鹿児島県:薩摩郡宮之城町虎居村一木現虎居(とらい)の一ッ木に比定される。文明一七年(一四八五)に守護島津氏による答院氏攻撃の際、二月一九日には答院氏の支援に来た東郷右馬允渋谷重理の軍勢と島津方が「一木」で合戦し、島津方が勝利を納め、敵方の「名井五郎」を討取り山田(やまだ)城(現東郷町)に迫ったのち退いたという(「文明記」、「島津忠昌譜」旧記雑録)。この「名井五郎」は大井氏であろうか。なお「答院記」は、答院重慶らを大檀那として延徳二年(一四九〇)閏八月一五日に若宮八幡宮一宇が造立された際の棟札を載せている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報