朝日日本歴史人物事典 「マキシモヴィッチ」の解説
マキシモヴィッチ
生年:露暦1827.11.11(1827.11.23)
幕末に来日したロシア人植物学者。モスクワ近郊のツーラに生まれ,ドルバット大学で植物学者A.ブンゲに学ぶ。その助手となり同大学付属植物園に勤務。1852年ロシア帝室植物園に転じ,69年同植物園首席学芸員。53年に南米,ハワイの植物を調査する。万延1(1860)年箱館に来航して同地方の植物を研究し,さらに横浜,長崎でも調査。当時は外国人の行動が開港地周辺と限られていたため,助手の須川長之助に各地の植物を採集させた。元治1(1864)年帰国し,日本で採集した資料を順次発表。『日本植物誌』の刊行も志したが,果たせぬまま没した。<著作>『黒竜江地方植物誌』『東西新植物綜覧』<参考文献>宮部金吾『カール・ヨハン・マキシモウィッチの伝』
(遠藤正治)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報