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冬の旅 ふゆのたびDie Winterreise

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

冬の旅
ふゆのたび
Die Winterreise

オーストリアの作曲家 F.シューベルト連作歌曲集。 op.89。失恋した青年のさすらいの旅を描いた W.ミュラーの詩集『冬の旅』 (1823) に曲をつけたもので,1827年の作曲。『おやすみ』『凍れる涙』『菩提樹』『辻音楽師』など 24曲を収める。『美しき水車小屋の娘』 (23) とともにシューベルトの代表的傑作とされている。

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百科事典マイペディアの解説

冬の旅【ふゆのたび】

シューベルトの24曲からなる歌曲集。《Winterreise》。ドイツの詩人W.ミュラー〔1794-1827〕の同名連作詩に1827年作曲。失恋した青年の旅を描き,詩と音楽,歌とピアノ伴奏とが一体化したその見事な表現でドイツ・リートリート)の頂点の一つとされている。
→関連項目ディースカウヒュッシュ

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デジタル大辞泉プラスの解説

冬の旅

1985年製作のフランス映画。原題《Sans toit ni loi》。監督:アニエス・バルダ。第42回ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞。

冬の旅

オーストリアの作曲家フランツ・シューベルトの連作歌曲D911(1827)。原題《Winterreise》。全24曲。『美しき水車小屋の娘』、『白鳥の歌』とともにシューベルト三大歌曲集の一つとして知られる。ドイツ・ロマン派の叙情詩人ヴィルヘルム・ミュラーの詩に基づく。第5曲『菩提樹』が有名。

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世界大百科事典 第2版の解説

ふゆのたび【冬の旅 Winterreise】

W.ミュラーの詩にF.シューベルトが1827年に作曲した歌曲集(作品89)。2部に分かれ,24曲のリートを含む。第2部は作曲の翌年12月,シューベルトの死後に出版された。同じW.ミュラーの詩による歌曲集《美しき水車小屋の娘》のような筋の展開はないが,放浪する詩人ないしは音楽家が人生と恋に幻滅し,冬のさすらいの果てに死んでいく情感には鬼気迫るものがある。暖かい《菩提樹》や《春の夢》,また厳しい《霜おく髪》や《辻音楽師》など,ささやきかけ,語りかける歌と巧みなピアノ伴奏が一つになったリートのうちに,ドイツ音楽の結晶としてのドイツ芸術歌曲の真髄をみることができる。

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大辞林 第三版の解説

ふゆのたび【冬の旅】

シューベルトの歌曲集。1827年作曲。 W =ミュラーの二四編の連作詩に作曲。恋に破れた青年の絶望を歌い、ドイツ-ロマン派の歌曲に新生面を開いた。「菩提樹」「辻音楽師」が特に有名。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

冬の旅
ふゆのたび
Winterreise

シューベルトが1827年に作曲した24曲からなる連作歌曲集(作品89)。『美しい水車屋の娘』『白鳥の歌』と並ぶ彼の三大歌曲集の一つであるとともに、ドイツ歌曲に新しい面を開いた傑作として名高い。『美しい水車屋の娘』と同じくミュラーの詩に作曲されたこの歌曲集は、恋に破れた若者が旅する心象風景を主題とし、明確な筋立てはないが、現実と虚構の間を彷徨(ほうこう)する若者の心理が、一こまずつ現れては消えるかのように描かれている。全体が暗く、絶望的な雰囲気に覆われているところから、病気・貧窮・人間関係の不和など、死の前年の作曲者を取り巻いていたさまざまな苦しみがこの作品に反映しているとみることもできよう。音楽的には、柔軟自在な旋律とピアノ伴奏の著しい充実ぶりが特徴としてあげられる。とりわけ複雑な心理描写を可能にした伴奏部に対する評価は高く、ドイツ・ロマン派の歌曲における伴奏書法に多大な影響を及ぼした。
 全24曲のなかには第九曲「鬼火」Irrlichtのように劇的で変化に富んだ作品も含まれているが、多くの曲は諦念(ていねん)に支配された歌詞に従い、寂寞(じゃくまく)とした美しさを音楽で表現している。第15曲「からす」Die Krheや第20曲「道しるべ」Der Wegweiserなどは、その代表的な例といえよう。また、故郷の町へのあこがれを素朴に歌った第五曲「菩提樹(ぼだいじゅ)」Der Lindenbaumはとくに有名で、合唱用にも編曲され世界中で親しまれている。[三宅幸夫]

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