マツタケモドキ(読み)まつたけもどき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「マツタケモドキ」の意味・わかりやすい解説

マツタケモドキ
まつたけもどき
[学] Tricholoma robustum (Fr.) Ricken

担子菌類マツタケ目キシメジ科の食用キノコ。アカマツ林にマツタケよりもすこし遅れて発生する。マツタケ類似菌の一種であるが、マツタケよりはずっと小形で、茎の根元は細く、ややとがる。香りはまったくなく、味も劣る。煮ると黒ずむという性質もある。日本をはじめ、北半球の温帯以北に広く分布する。

[今関六也]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のマツタケモドキの言及

【マツタケ(松茸)】より

…また新しくマツタケ山を造成する目的で,胞子の散布,菌糸の移植,マツタケ菌感染苗木の移植などが試みられていたが,まだ大量に子実体を生産する域には至っていない。 近縁種に,マツタケと形態的によく似ているが,シイ・コナラ林に発生し,マツタケ特有の香りをもたないニセマツタケ,カシ・ナラ林に発生し香りをもつバカマツタケ,アカマツ・ツガ林に発生し香りをもたないマツタケモドキがある。外国ではヨーロッパに産するオウシュウマツタケ,アメリカ東部および西海岸地方で採れるアメリカマツタケがあるが,いずれも特有の香りをもたない。…

※「マツタケモドキ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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