化学辞典 第2版 「モザイク結晶」の解説
モザイク結晶
モザイクケッショウ
mosaic crystal
回折強度について現象論的に導入された概念.結晶にX線を照射して得られる反射強度が,完全結晶を仮定して理論的に求められる強度よりずっと大きな値を示すことから,微結晶がわずかずつ傾きをもって集まったモザイク結晶が妥当であるという考え方がC.G. Darwinによって提案された.X線の消衰効果により,実際の反射強度はモザイク結晶を仮定した計算値より弱くなることもある.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報