知恵蔵 「モジュール生産」の解説 モジュール生産 自動車部品メーカーがあらかじめ一定数の部品をモジュール化して組み立てて自動車企業に納入し、最終組み立てを容易にする生産方式のこと。欧米自動車工場がコストダウンの決め手として、1990年代末から積極的に取り入れてきた。モジュール化とは、部品を機能単位や周辺の部品単位で大きくくくり、アッセンブリー(車両組み立て)をすることである。部品や機能の境目をなくし、融合させて重複の無駄を省く。例えばインパネモジュールの場合、メーター、エアコン、オーディオが一体化でき、ケースやコンピューター制御は統合してコンパクトで軽く安くできる。これまで境界部位のトラブルは関連部門が調整しながら解消していたが、モジュール化では1部門(1部品メーカー)の責任で解消する。一方、自動車メーカーからしてみると、技術のブラックボックス化が課題である。 (大鹿隆 東京大学ものづくり経営研究センター特任教授 / 藤本隆宏 東京大学大学院教授 / 2007年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報 Sponserd by