やまじ風(読み)ヤマジカゼ

デジタル大辞泉 「やまじ風」の意味・読み・例文・類語

やまじ‐かぜ【やまじ風】

愛媛県東部に吹く局地風石鎚山脈剣山地の間を抜ける南寄りのフェーンで、春に多く、日本海側を低気圧が通過する際に発生する。元は「山風やまじ」と呼ばれていたが、気象用語としては「やまじ風」が用いられることが多い。
[補説]広戸風清川だしと合わせ、日本三大局地風に数えられる。

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とっさの日本語便利帳 「やまじ風」の解説

やまじ風

愛媛県宇摩地方で吹く強い南寄りの風。秋や春に、台風や低気圧が日本海を進む時、新居浜市南方の法皇山脈から吹き降りてくる。

出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報

世界大百科事典(旧版)内のやまじ風の言及

【伊予三島[市]】より

…南の法皇山脈北麓には中央構造線が東西に走り,北流する大きな河川はないが,北の燧(ひうち)灘に向けて扇状地式三角州が連なる。南からの局地風〈ヤマジ風〉が春から夏に発生するため石置き屋根や鉄筋コンクリート造の民家が多い。別子銅山とともに高品位銅鉱で知られた佐々連(さざれ)銅山は79年閉山した。…

【土居[町]】より

…江戸時代前期,西条藩から宇摩郡内5000石を分知された一柳直照の陣屋が津根の八日市に置かれていた。温暖多雨で古くからの米作地帯であるが,春から夏にかけて宇摩地方特有の〈ヤマジ風〉が吹くため,耐風作物としてサツマイモ,サトイモ,ショウガなどの根菜類を栽培し,かんきつ類は防風林をめぐらして栽培している。予讃線と国道11号線,松山自動車道が東西に走り,西隣の新居浜市への通勤者も多い。…

※「やまじ風」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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