リバランス(読み)りばらんす

日本大百科全書(ニッポニカ) 「リバランス」の意味・わかりやすい解説

リバランス
りばらんす

資産運用テクニックで、相場変動で変化した投資配分の比率を調整してバランスを取る運用方法。ポートフォリオの一部を売却したり、買い増したりすることによって行う。たとえば日本株に40%、国内債券に30%、海外債券に30%とあらかじめバランスを設定する。日本株の上昇と国内債券の値下がりにより割合がそれぞれ50%、20%、30%と変化した場合、日本株を売却し、国内債券を買い増して、運用開始当初の比率を維持していく。より高度な方法としては、上昇傾向にあるジャンルの投資商品への投資配分を増やしていくことで、運用収益を引き上げる方法もある。個人投資家だけでなく、年金運用機関や投資信託ファンド)もあらかじめ顧客に対してポートフォリオの比率を明示していることが多く、相場の変化に応じたリバランス取引をこまめに行っている。リバランスに伴う、ファンドによる買いや売りが、相場に大きな影響を与えることもある。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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