最新 地学事典 「レーティアン」の解説
レーティアン
Rhaetian(Stage)
三畳系上部統最上部階。レート階とも。A.Oppel et al. (1856)提唱。北部石灰アルプスのGraubünden(スイス東部)のローマ時代の地方名に由来。Kössen層が古典的模式。示準化石はChoristoceras marshi・Rhaetavicula contortaなど。本階をinfraliasとしてジュラ系最下部とする見解もあった。一方,本階には一つのアンモナイト化石帯しか識別されていないので,本階をNorianの上部亜階に編入する見解が1980年代以降有力である(E.T. Tozer, 1981など)。しかしヨーロッパではR.contortaを伴う三畳紀末海進はアルプス相からドイツ相,さらにスコットランドやスウェーデン南部にも及んだ重要なイベントであり,またRhaetianの提唱はNorianの命名より前だという先取権問題もからみ,国際的にはまだ決着していない。
執筆者:市川 浩一郎
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

