アシリコタン(読み)あしりこたん

日本歴史地名大系 「アシリコタン」の解説

アシリコタン
あしりこたん

アイヌ語に由来する地名。当地一帯は近代に入りさかき町に包含された。仮名表記は「アシリコタン」のほか「アジリコタン」(観国録)がある。「戊午日誌」(能都之也布誌)の「シリシユツ浜中」の項に「近頃此処に、キイタツフまたアキロフ等の番屋を引来りて漁場を開き、春小鯡にコマイ漁を始めとして秋味等まで出稼す。よつて其処を号てアシリコタンと云。アシリは新き、コタンは村処の儀也」とみえ、番屋一棟・茅家六棟・板蔵八棟・茅蔵一三棟があること、漁夫は「ユウフツ、サルの両場所土人を此処え呼出し、百人ヅヽ交替して召使ふ」こと、支配人新兵衛は「頗る才智有て土人をよく扶持」することなどが記されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android