アヤワスカ(その他表記)ayahuasca

改訂新版 世界大百科事典 「アヤワスカ」の意味・わかりやすい解説

アヤワスカ
ayahuasca

南米アマゾンの原住民の間で,彼らの神話的世界を再現させその世界観の統一を増強させるために広く用いられている幻覚薬。キントラノオ科のつる性の植物,バニステリオプシス・カアピBanisteriopsis caapiおよびイネブリアンスB.inebriansの植物自身およびそれからつくられた煎出液をペルーケチュア語でアヤワスカ(魂のつる)と呼ぶ。ただし,ペルーのパノ語ではラミrami,ブラジルではカアピcaapi,コロンビアではヤヘyagéと呼ばれる。煎出液は普通アヤワスカ単独でもちいられず,多くの場合アカネ科のプシコトリアPsychotoria属植物の葉が混ぜられる。この葉にはDMTNN-ジメチルトリプタミン)が含まれている。ほかにもさまざまの植物が加えられるが,ナス科のタバコ属,チョウセンアサガオ属,トウガラシ属などの植物が代表的。この幻覚薬の主成分はハルミン,ハルマリン,テトロヒドロハルミンである。
幻覚薬
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 吉田

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む