カナワラビ(読み)かなわらび

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カナワラビ
かなわらび / 鉄蕨・複葉耳蕨
[学]Arachnioides Bl.

オシダ科カナワラビ属のシダのうち、ホソバカナワラビ、コバノカナワラビなどのように光沢のある革質の葉をもつものの総称。おもに照葉樹林帯の林床に生育する常緑多年草である。ホソバカナワラビA. exilisは茨城県以西に広く分布する。根茎は長く匍匐(ほふく)し、3回羽状複葉を疎生させる。比較的乾燥ぎみの林床を好む。葉面は青緑色で、最下小羽片が長く、頂羽片もはっきりしている。
 湿った林床にはホソバカナワラビによく似たコバノカナワラビA. sporadosoraがみられるが、根茎が短くはうこと、4回羽状複葉となること、頂羽片が目だたないことなどで区別できる。オオカナワラビA. rhomboideaも普通にみられる種で、谷間に生えることが多く、2回羽状複葉である。光沢はほとんどない。福島県以西に分布するハカタシダA. simplicolaは、よく発達した頂羽片があり、白斑(はくはん)が入った美しい株もある。[栗田子郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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