光沢(読み)コウタク

百科事典マイペディアの解説

光沢【こうたく】

物体表面の物理的性質で,対応する心理的属性を〈つや〉とか光沢感と呼ぶ。主として光を正反射反射)する程度で決まり,紙・塗料などではこれを測定して光沢の規格を定めるが,実際には,正反射光と散乱反射光の強さの比,正反射像の鮮明さ,表面のざらつき模様などが強く影響する。表面反射光が強い金属光沢と,透明物質に伴う光沢(紙,塗料などでは表面に透明物質の層がある)とに2大別される。鉱物の場合には不透明鉱物が多く金属光沢を示し,非金属光沢としては比重・屈折率の大きい透明鉱物の示す金剛光沢,ガラス(玻璃(はり))光沢,脂肪光沢,完全なへき開面の示す真珠光沢,その他がある。

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世界大百科事典 第2版の解説

こうたく【光沢 gloss】

つやのある物体を見るとき,その物体の形や色など物体そのものを見るほかに,その物体に他の物体がうつった像も見ている。はっきりと強い像がうつるものは〈つや〉の高い物体で,像のうつらないものはつやのない物体である。つやと同じような意味の言葉に,〈光沢〉という言葉がある。写真の印画紙などのぴかぴかした感じのつやのあるものを光沢面と呼んだり,反対につやのないものを無光沢と呼んだりする。つやまたは光沢は,物体からの反射光の性質を表すものでなく,光の反射に関係した物体表面の性質を表すものである。

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大辞林 第三版の解説

こうたく【光沢】

なめらかな表面が光を受けて発する輝き。つや。 「 -がある」
仏の光明に照らされて救われること。

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精選版 日本国語大辞典の解説

こう‐たく クヮウ‥【光沢】

〘名〙
① 物の表面が光を受けて輝くこと。物の表面のつや。ひかり。輝き。〔病論俗解集(1639)〕
※南郭先生文集‐三編(1745)一・人日登台「春風吹万物、光沢動園林
※内地雑居未来之夢(1886)〈坪内逍遙〉一〇「『アルミ』の光沢(クヮウタク)
② 仏語。仏の光明に照らされて智慧が現われてくること。
※三帖和讚(1248‐60頃)浄土「光雲無碍如虚空 一切の有碍にさはりなし 光沢かふらぬものぞなき」

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