ケイ酸アルミニウム(読み)ケイサンアルミニウム

化学辞典 第2版 「ケイ酸アルミニウム」の解説

ケイ酸アルミニウム
ケイサンアルミニウム
aluminium silicate

一般にはAl2SiO5(162.05)をさす.ほかにAl4(SiO4)3・5H2O,3Al2O3・2SiO2などがある.けい線石とよばれ天然に多く存在している.酸化アルミニウム二酸化ケイ素を融解すると得られる.白色斜方晶系.融点1860 ℃.水に不溶.酸やアルカリにも耐性があり,塩酸フッ化水素酸の混合物や融解アルカリなどで徐々に侵される.ほかに水和物はカオリン,酸性白土などが含まれ,粘土の主成分として随所に多量に存在している.一般には結晶無定形の部分の混合物として存在している.結晶は真珠光沢の六角薄板状単斜晶系.330 ℃ 以上に加熱すると水を失う.陶器原料セメント工業の材料などに用いられる.[CAS 12141-46-7]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「ケイ酸アルミニウム」の解説

ケイ酸アルミニウム

 Al2O5Si (mw162.05).Al2SiO5.歯科のセメントガラス工業などで使われる.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のケイ酸アルミニウムの言及

【吸着剤】より

…吸着質の種類によっては,化学薬品を流して吸着質の化学的性質を変えて脱着させる場合もあり,吸着した有価物の回収が可能である。【鈴木 基之】
[薬学の吸着剤]
 薬学の領域では,ケイ酸アルミニウム,ケイ酸マグネシウム,薬用炭(または活性炭)などの吸着剤が用いられる。吸着剤には次の二つの使われ方がある。…

※「ケイ酸アルミニウム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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