ケルン大司教領(読み)ケルンだいしきょうりょう(その他表記)Erzbistum Köln

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ケルン大司教領」の意味・わかりやすい解説

ケルン大司教領
ケルンだいしきょうりょう
Erzbistum Köln

カルル1世 (大帝)が 785年ケルン市に設けた大司教座を中心に形成されたライン川下流左岸のドイツの教会諸侯領。オットー1世 (大帝)の弟ブルノー1世以来,代々のケルンの大司教は,マインツ大司教,トリール大司教と並んで,中世ドイツ帝国の政治史に重きをなす教会諸侯の1人であり,金印勅書で7選帝侯国 Kurfürstentumの1つに数えられた。 13世紀末にケルンの市民が大司教からの独立闘争を行い,その結果,ケルン市は帝国直属の自由都市となり,遠隔地商業で栄えた。ケルン大司教兼選帝侯の位は,16世紀末から 1761年まで,バイエルンウィッテルスバハ家に独占された。ナポレオン時代の世俗化と領土分割を経て,1815年プロシア王国に編入され,21年には大司教座が復活された。

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