ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セヤヌス」の意味・わかりやすい解説
セヤヌス
Sejanus
[没]31
古代ローマの政治家。フルネーム Lucius Aelius Sejanus。陰謀家として知られ,皇帝暗殺をもたくらんだとされる。チベリウス帝治下の 15年もしくは 16年に近衛長官となった。23年チベリウスのひとり息子ドルスス・カエサルを毒殺し,のちにドルススの妻リウィラとの結婚をもくろんだが,チベリウスによってはばまれた。27年にチベリウスがカプリ島に隠棲したのち政治を専断し,29年にはチベリウスの養子ゲルマニクス・カエサルの妻アグリッピナ(大)と,その息子のネロを追放することに成功。しかし,31年コンスル(執政官)の地位にあったとき,こうした策謀のゆえにチベリウスによって処刑された。
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