バルサムモミ(その他表記)Abies balsamea; balsam fir

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バルサムモミ」の意味・わかりやすい解説

バルサムモミ
Abies balsamea; balsam fir

マツ科の常緑高木で,カナダ北アメリカの北東部に産する。樹高 20m近く,先端のとがった端正な円錐形樹形をなす。赤紫色の長い球果を上向きに直立する。この樹から採取した樹脂カナダバルサムと呼び,顕微鏡用プレパラートの封鎖剤やワニス原料とする。

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世界大百科事典(旧版)内のバルサムモミの言及

【バルサム】より

…これらは地名または樹種名をつけて呼ばれる。カナダバルサムは北アメリカのバルサムモミAbies balsamea Mill.やツガ・カナデンシスTsuga canadensis Carr.からえたもので,レンズの接合剤などに使われる。ペルーバルサムは南アメリカのミロキシロン・ペレイラエMyroxylon pereirae Klotsch.から,トルーバルサムも同属のトルイフェラムM.toluiferum H.B.K.から,コパイバルサムは南アメリカやアフリカのコパイフェラ属Copaiferaから,それぞれえたものである。…

【モミ(樅)】より

… モミ属Abies(英名fir)は北半球の暖帯から亜寒帯に約40種が分布し,とくに亜寒帯ではトウヒ属樹種とともに常緑針葉樹林を構成する。北アメリカ北東部のバルサムモミA.balsamea (L.) Mill.(英名balsam fir,eastern fir)は樹皮から樹脂,すなわちカナダバルサムを採るので名高い。北アメリカ西部のグランドモミA.grandis Lindl.(英名grand fir)は高さ100mに達し,コロラドモミA.concolor Lindl.ex Hildbr.(英名Colorado fir,white fir)は針葉の両面とも銀白色を呈する。…

※「バルサムモミ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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