化学辞典 第2版 「フッ化酸化タンタル」の解説
フッ化酸化タンタル(Ⅴ)
フッカサンカタンタル
tantalum(Ⅴ) fluoride oxide
おもなものは,次の3種類であるが,そのほか縮合型もある.【Ⅰ】一フッ化二酸化タンタル(Ⅴ)(tantalum(Ⅴ) monofluoride dioxide):TaFO2(231.95).Ta2O5とHFとを反応させると得られる.立方晶系.Taは,O,Fによる正八面体型六配位(O,Fの位置は不規則).全頂点の原子が共有されて,三次元につながる.ReO3型構造.[CAS 13597-27-8]【Ⅱ】三フッ化一酸化タンタル(Ⅴ)(tantalum(Ⅴ) trifluoride monoxide):TaF3O(253.94).気体状のTaF5とSiO2とを反応させると得られる.無色の結晶.[CAS 20263-47-2]【Ⅲ】一フッ化七酸化三タンタル(Ⅴ)(tritantulum(Ⅴ) monofluoride heptaoxide):Ta3FO7(673.82).TaFO2を強熱すると得られる.無色の斜方晶系結晶.[CAS 12297-88-0]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報