無色(読み)むしき

精選版 日本国語大辞典 「無色」の意味・読み・例文・類語

む‐しき【無色】

〘名〙
① 色のないこと。むしょく。〔日葡辞書(1603‐04)〕
仏語
(イ) 色・形のないもの。眼識にとらえることができないもの。⇔有色(うしき)
※道範消息(1243‐49頃)「まことに能観所観を絶して、終に無相の証位にかなうべきにて候、此の証位は無色真如の諦理にもあらず」
(ロ) 「むしきかい(無色界)」の略。
往生要集(984‐985)大文五「仏能知無量無辺世界、現在衆生心、及諸染浄所縁等、又能知無色衆生諸心
③ 色狂いしないこと。色気のないこと。
浮世草子・色里三所世帯(1688)中「大臣御一代の無分別はけふの無色(ムシキ)なり」

む‐しょく【無色】

〘名〙
① 色がついていないこと。また、色をつけないこと。〔生物学語彙(1884)〕 〔淮南子‐原道訓〕
② (比喩的に) 意見などが一方にかたよっていないこと。
※憲法講話(1967)〈宮沢俊義〉二「政教分離に立脚する国家は〈略〉宗教的に無色でなくてはならない」

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デジタル大辞泉 「無色」の意味・読み・例文・類語

む‐しょく【無色】

色がついていないこと。「無色透明」⇔有色
特定主義党派にかたよらないこと。「無色立場

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普及版 字通 「無色」の読み・字形・画数・意味

【無色】むしよく

色がない。

字通「無」の項目を見る

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