ミカエリス-アルブーゾフ反応(読み)ミカエリスアルブーゾフハンノウ

化学辞典 第2版 の解説

ミカエリス-アルブーゾフ反応
ミカエリスアルブーゾフハンノウ
Michaelis-Arbuzov reaction

アルブーゾフ-ミカエリス反応,あるいは,単にアルブーゾフ反応ともいう.L. Michaelis(ミカエリス)により見いだされ,A.E. Arbuzovにより展開された.亜リン酸トリアルキルP(OR)3のような Pエステル化合物とハロゲン化アルキルR′Xからアルキルホスホン酸ジアルキルのような P化合物を生成させ,リンに直接R′基を導入する反応.P=O結合生成が反応の駆動力となっている.

   P(OR)3 + R′X → [(RO)3PR′]X

RがR′より低分子のときはRXは揮発性が高く,収率がよい.通常は,1段階目が律速段階となるが,Rがかさ高いときには,2段階目が進行しない場合がある.この反応は,PRP(OR)2やR2P(OR)にも適用できる.Wittig-Horner反応およびHorner-Wadsworth-Emmons反応における試薬合成に用いられる.[別用語参照]マイケル付加

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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