乳熊郷(読み)ちくまごう

日本歴史地名大系 「乳熊郷」の解説

乳熊郷
ちくまごう

和名抄」高山寺本は「千久万」、東急本は「知久末」の訓を付す。史料上では中万郷と現れ、天暦七年(九五三)二月一一日の伊勢国近長谷寺資財帳(近長谷寺蔵)によれば本願施主飯高諸氏施入の垣内は「飯野郡中万郷宮守村」にあり、また敢礒部望丸が施入した垣内は「上津中万字宮守」にあった。「建久三年皇太神宮年中行事」では一〇月一日の御綿奉納神事に当郷より油三升を出す。「外宮神領目録」には諸郷祭料として「二石中万郷」とあり、「神鳳鈔」には「中万郷七十二丁七段」を記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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