人工肺(読み)ジンコウハイ

デジタル大辞泉 「人工肺」の意味・読み・例文・類語

じんこう‐はい【人工肺】

人工心肺

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「人工肺」の解説

人工肺
ジンコウハイ
artificial lung

ポリ塩化ビニルポリメタクリル酸メチルなどの高分子材料を用いた心肺装置.[別用語参照]人工臓器

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の人工肺の言及

【人工心肺】より

…心臓あるいは上行大動脈などの大血管の手術に当たっては,その内腔の血液を一時除去し,無血状態としなければならない。その際,人工の肺臓(人工肺)ならびに心臓(人工心)を使用して,静脈血の酸素化と,全身の血液の循環を維持する必要があり,この目的に使われる装置を人工心肺という。動物の血液を機械によって酸素化する人工肺については,1937年にアメリカのギボンJ.H.Gibbon(1903‐ )によって世に紹介され,その後改良が重ねられて53年はじめてヒトの心臓の手術に使用されて成功をおさめた。…

【人工臓器】より


【人工臓器の新しい展開】
 研究当初は臓器機能の理解が不十分であったことと,周辺技術が未開発であったことから,完全な人工臓器をつくることができず,目的とする臓器の機能の一部を代行するにすぎなかった。たとえば,人工肺は血液に直接酸素を接触させるものであったし,人工心臓は血液を送る非拍動流ポンプにすぎず,人工腎臓は血液の老廃物の一部を透析するにすぎなかった。 しかし,現在の人工臓器は大きく発展し,新しい段階に入ったといえる。…

【心臓外科】より

…とくに新生児,乳児の麻酔,術中術後管理の進歩は著しく,重篤な先天性心疾患の治療への道が開かれた。心臓の手術では,大多数の例で人工心肺(心臓を切開しているときに全身の血液循環を保つ装置)が使われるが,人工肺(血液に酸素を与え二酸化炭素を除去するガス交換装置)にくふうが加えられ,とくにシリコーン膜を通してガス交換を行う膜型人工肺に改良が加えられてから,長時間の人工心肺使用が可能になった。また人工血管人工弁,補助循環装置,ペースメーカーなどの人工臓器も,1950年代の開発当初のものと比べてその進歩は著しく,きわめて安全で信頼できる状態になっている。…

※「人工肺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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