普及版 字通 「仍」の読み・字形・画数・意味
仍
4画
[字訓] よる・かさねる・しきりに
[説文解字]
[字形] 形声
声符は乃(じよう)。乃は弓弦をはずした形。弦を張らずに、そのままおくことをいう。〔説文〕八上に「因るなり」とあり、因仍の意。〔周礼、春官、司几〕「そ吉事には几(き)を變へ、凶事には几に仍(よ)る」とは、凶事には死者の几(机)をそのまま用いる意。〔論語、先進〕「貫(慣)に仍(よ)らば如何(いかん)」とは、先例に従うことをいう。
[訓義]
1. よる、したがう。
2. かさねる。
3. しきりに、しばしば。
4. (じよう)と通じ、つく。
5. 乃と通じ、すなわち。
[古辞書の訓]
〔字鏡集〕仍 ヨリテ・カサス(ヌ)・チナヒ(ミ)・クダク・アツシ・ツイデ・ヨル・マサ・アツ・シキリニ・ナホ・サラニ・オモシ・スナハチ・カナラズ・ネンゴロ・ヨテ・ツク
[語系]
仍・njingは同声。は〔説文〕十二上に「(つ)くなり」(段注本)とあって、仍と声義の同じ字である。
[熟語]
仍貫▶・仍旧▶・仍仍▶・仍世▶・仍然▶・仍孫▶・仍多▶・仍重▶・仍復▶
[下接語]
因仍・仍・重仍・頻仍
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報