最新 地学事典 「佐川盆地」の解説
さかわぼんち
佐川盆地
Sakawa Basin
高知県高岡郡佐川町周辺地域を指す。秩父累帯中帯および南帯から四万十(累)帯にまたがり,各種の中・古生界が分布。化石を多産し,複雑な構造で古くから研究され,日本のなかで,最も早く近代地質学の調査が及んだ地域の一つである。明治初期(1857),E.Naumannが訪れて三畳紀化石を採集してのち,江原真伍をはじめ多くの調査があり,川内ガ谷・蔵法院・斗賀野・鳥巣式石灰岩・仏像構造線など日本地史上の重要な模式地が集中している。特に小林貞一は1930年この地域にデッケ構造を報じて以来,多くの論説で取り上げ,この地域を模式地として「佐川造山輪廻説」を展開し,広く影響を与えた。
執筆者:清水 大吉郎
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

