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体液性免疫 たいえきせいめんえきhumoral immunity

知恵蔵の解説

体液性免疫

免疫には抗体を産生する体液性免疫と、感作リンパ球を誘導する細胞性免疫の2つがある。抗体は体液(血液、涙、唾液、消化管液、膣液、精液など)中に溶解しているγ‐グロブリンというたんぱく質である。免疫グロブリンともいう。抗体にはIgG、IgM、IgA、IgE、IgDの5種類がある。いずれの抗体も抗原と特異的に結合する。一方、細胞性免疫は、白血球の一種である特有の性状をもった感作リンパ球が誘導されるものである。感作リンパ球は抗原と特異的に結合し、サイトカインなどの生理活性物質を放出する。また、ウイルス感染細胞や腫瘍細胞を破壊する作用もある。

(今西二郎 京都府立医科大学大学院教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

デジタル大辞泉の解説

たいえきせい‐めんえき【体液性免疫】

液性免疫

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

栄養・生化学辞典の解説

体液性免疫

 血清の抗体が主役である免疫.細胞性免疫の対語

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

大辞林 第三版の解説

たいえきせいめんえき【体液性免疫】

B リンパ球によって産生される抗体(免疫グロブリン)が外来抗原を排除する反応。 → 細胞性免疫

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

世界大百科事典内の体液性免疫の言及

【血球】より

…抗体の結合した細菌は単球や顆粒球の好餌となって処理される。このようなBリンパ球が分泌する免疫グロブリンによって生ずる防御形式を体液性免疫という。これに対して,Tリンパ球の関係する反応を細胞性免疫といい,リンパ球が直接異物(抗原)と接触すると大型化し,細胞を殺す能力を発揮し,リンホカインという物質を放出して単球や顆粒球の働きを活発にさせる。…

【免疫】より

…マクロファージの貪食作用のみを重視したメチニコフの考えは,当時の体液説の前では必ずしも説得力を発揮できなかったが,のちにいわゆる細胞性免疫として一括される,遅延型アレルギー,移植片拒絶反応,接触過敏症,リンパ球による標的細胞破壊など,抗体によらないで免疫系細胞によって起こってくるさまざまな反応が記載されるにおよんで,免疫なる現象のもう一つの大きな側面として再び浮かび上がってくる。
[新しい概念の確立]
 こうして,免疫の重要な二つの側面,抗体による体液性免疫と細胞が直接働く細胞性免疫についての研究が進展し,それぞれについて重要な発見が相次いだ。抗体については,それが抗原と特異的に反応できるタンパク質で,しばしば血清中の他の一連の酵素系(補体)を活性化して,さまざまな生体内反応を起こすこと,試験管内では抗原と結合して沈殿を起こしたり(沈降反応),もし抗原が粒子状抗原であればそれの凝集を起こしたりする(凝集反応),いわゆる〈抗原抗体反応〉を起こすことがわかった。…

※「体液性免疫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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