何処と無く(読み)ドコトナク

デジタル大辞泉 「何処と無く」の意味・読み・例文・類語

どこと‐なく【処と無く】

[副]
どことはっきり言えないが、なんとなく。「何処と無く似ている」
どこと定まった場所もなく。
「―地にはふ蔦のあはれなり/越水」〈曠野
[類語]そこはかとないほんのり何となく何とはなしそれとなしに心なしなんだかなにかしら思いなしかほのかぼけっと朦朧もうろうぼやける雲をつかむ不確かもやもや曖昧曖昧模糊模糊ファジー茫乎ぼうこぼうっと茫茫漠漠不明瞭茫漠

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精選版 日本国語大辞典 「何処と無く」の意味・読み・例文・類語

どこ【何処】 と=なく[=なしに]

  1. どこと、はっきり定まった場所もなく。また、どことは、はっきり言えないけれど。なんとなく。
    1. [初出の実例]「どことなく地にはふ蔦の哀也〈越水〉」(出典:俳諧・曠野(1689)四)
    2. 「おみののどことなしに変った姿を、つくづく眺めた」(出典:子を貸し屋(1923)〈宇野浩二〉四)

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