先天性結合織疾患に伴う心血管病変

内科学 第10版 の解説

先天性結合織疾患に伴う心血管病変(循環器系の疾患)

 先天性結合織疾患は,中胚葉由来で構造の支持に関与する結合組織の構成成分に,遺伝子異常が原因となり異常をきたす疾患である.そのうち心血管病変をきたすおもなものとしてMarfan症候群,Loeys-Dietz症候群,Ehlers-Danlos症候群,弾性線維性偽黄色種などがある.これらの疾患では心血管障害が生命予後を左右することが多く,なかでもMarfan症候群は頻度も高く臨床的に重要である.(先天性結合織疾患の総論は【⇨10-15】)[阿南隆一郎・鄭 忠和]
■文献
Prockop DJ, Bateman JF: Heritable disorders of connective tissue. In: Harrison’s Principles of Internal Medicine, 18th ed (Longo DL, et al ed), pp3204-3214, McGraw-Hill, New York, 2012.
Dean JC: Marfan syndrome: clinical diagnosis and management.Eur J Hum Genet, 15: 724-33, 2007.
Cañadas V, et al: Marfan syndrome. Part 1 and 2: pathophysiology and diagnosis. Nat Rev Cardiol, 7: 256-276, 2010.
Loeys BL, et al: Aneurysm syndromes caused by mutations in the TGF-β receptor. N Engl J Med, 355: 788-798, 2006.

出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報

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