其物ともなし(読み)そのものともなし

精選版 日本国語大辞典 「其物ともなし」の意味・読み・例文・類語

そのもの【其物】 とも なし

  1. とりたてていうほどのものでもない。たいしたものでない。
    1. [初出の実例]「その物ともなけれど、やどり木といふ名、いとあはれなり」(出典:能因本枕(10C終)四七)
  2. なんともえたいが知れない。なんともたとえようがない。
    1. [初出の実例]「宴の松原のほどにそのものともなき声どもの聞こゆるに」(出典:大鏡(12C前)五)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android