分極電流(読み)ぶんきょくでんりゅう(その他表記)polarization current

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「分極電流」の意味・わかりやすい解説

分極電流
ぶんきょくでんりゅう
polarization current

電気分極 P の時間的変化P/∂t による電流電束密度 D=ε0EP電場 E が時間的に変わると,誘電体中に変位電流 ε0E/∂t+∂P/∂t が流れる。第1項は真空中の変位電流を表し,第2項が分極電流を表している。

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世界大百科事典(旧版)内の分極電流の言及

【電流】より

…この変位電流は,電束密度が時間とともに変化すると磁場が生ずるが,これを電流が磁場をつくったものとみなして導入されたものであり,その強さは電束密度の時間的変化率に比例する。誘電体の分極の時間的変化が電流密度の性質をもつ(これに対応する電流を分極電流という)のと似た現象で,真空中の電場が変化する場合にも生ずる。 また電流の時間的な変化に関しては,つねに一つの方向に流れる電流を直流といい,その中で方向は変わらないが強さの変わるものを脈流,強さも一定の場合を定常電流という。…

※「分極電流」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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